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喋ることができない女と知り合った

聾唖者(ろうあしゃ)って言うんだよね。

2ヶ月前に、くそ寒い公園でぼけーっとベンチに座ってたんだ。

ちょっと仕事がうまくいかなくて、気が滅入っててね

そこで、目の前で豪快にジュースをこぼしたのが、その子なんだけども

洋服にもかかってたし、ティッシュも持ってなさそうだったから

ティッシュ持って颯爽と声をかけたんだ

大丈夫?って聞いて、これ使ってねって言っても返事ないから

「なんだこのビッチ!」なんて思ったんだけど

その後、俺に気がついて口元にバツ印作って「あーうー」言ってたから

その時点で喋れないって気がついた

普通ならその時点で、ティッシュ渡して終わりなんだけど

こぼしたジュースが「ドクターペッパー」だったんだ・・・



それを見た瞬間、声をかけなければいけないってなるじゃん?



そこで持ってたipadで筆談で話しかけたんだ



最初は「ドクターペッパーは世界で一番うまい!」だった



そしたら、その子も大きく頷いてくれてね。

ナンパとかしたことないし、別に仲良くなりたいとかじゃなくて

ただ、喋れない人ってどんななんだろうって興味だったのかも・・・

別に聾唖者をバカにするとか差別する気持ちはないんだけど、興味は湧くじゃんか・・・

んで、その子も携帯使って話しかけてくれてね。

その子の第一声?は「ドクターペッパーを好きな人に初めて会いました」だった。


それに対して俺が言ったのは、今思えば正直ひどいかもだけど

「聾唖者の人と話すの初めてです、もしよかったら少し話しませんか?」だったのよ



その子は頷いてくれてね。



なんで公園にいたのかとか、趣味とか他愛もない事を近くのスタバで筆談で話したんだ。


約30分ぐらい話したとこでの感想は、正直メンドクサイだった。

俺最低・・・

でも、その子は楽しんでくれてるようで、帰り際にメルアドを聞かれたんだ。

・・・・めんどくせえええええ!!

好きになったら手話とか覚えなきゃいけねーの?とか考えたけど

まあ、ちょっと可愛かったから教えといた

その夜にメールが来たんだ

「久しぶりに親切にされました、同年代の人と話すのも久しぶりで楽しかったです。よければ友達になってください」って来た



ぶっちゃけ、めんどくさくてね

一日放置した後に、なんか気になって返事を返した。

「メール遅くなってごめんなさい。正直どうやって対応すればいいのか分かりません。失礼なことしたら、ごめんね」

我ながら正直すぎるメール

それから、一週間ぐらいメールをやりとりしてスカイプでチャットしたりしてたんだ。

この一週間の時点で俺に変化が起きた。

文字だけがめんどくさくない・・・

思い切って食事に誘ったんだ!

ちょっと広いテーブルで筆談しながら食事ができるとこを探そうと思ってね。

って、どこでも可能だということに気づいて探さなかった

結局お互いが好きなインド料理を食べに行った。

そこで食事をしながら思ったのは、期待どおり「めんどくさい」だった

最低だが、俺には無理だなって思ったんだ。

お互いに喋りながら飯食べるのと、筆談しながらでは差がありすぎてさ

でも、そんなことは言えないじゃん。

だから、その場は我慢してバイバイしたんだ

帰り道でもうメールするのは辞めようかな・・・って考えてた

俺の気持ちは分かってくれると思うが、ドクターペッパーって不支持な人が多いのよ。

それを好きって言ってくれる、ちょっと可愛い独身女性なんていないと思うんだ。

その時点での天秤としては

ドクターペッパー&かわいい独身女性 VS めんどくさい

冗談はいいとしてね

家に帰ってから、もうメールしないねって送ろうと文面を考えてたんだけど

思いつくわけないべ!・・・だから2日ほど放置してた

その間も、その子からはメールが来る訳よ

「返事ないけど、何かありました?」とかさ・・・

俺ってきたねえ・・・

それを友達に相談したのさ

そしたら超絶に怒られてね

一番グサっと来たのは「お前らしくない!」と言われたことだな

結局、もうメールしないと言えないまま2週間ほど経過したんだ。

そして、その子から映画に誘われてね

耳が聞こえなかったら映画の魅力なんて半減するじゃん

金勿体無いなって思いながら、断れずに一緒に行ったんだ、ポップコーンも食べたかったし

時々、横目でみる彼女はすげーー楽しそうだった。

そして、映画が見終わってからカフェでコーヒー飲んでる最中に言われたんだ

耳が聞こえなくても、映画は最高だよって、俺さんは私が耳聞こえないからつまらないんじゃって思ってたでしょ?

ライブだって行く事もあるよ、生で音圧とかを感じられるのは最高って・・・

なんか、そんなこと言える人ってすげーなって思った。

俺が耳聞こえなくなっても、そんなこと絶対言えないわ

その後、筆談ってめんどくさいでしょって言われたから

正直にめんどくさいって答えたんだ。

彼女は当たり前だよ、私もめんどくさいですって言い出してね。

そこで、ちょっと気が軽くなった。

慣れないから、正直めんどくさい事もあるんだけど、でも知り合ったのも何かの縁だし

このまま、友達でいてもいいかなって言ったんだ

結局、俺微妙ww

そして多分2日後、俺の愛しいくて可愛い妹(子持ち)に会いに行ったんだ

手話を教えてくれと!

何を隠そう、うちの妹は学校の規則でクラブに入らないといけない学校に通っていて

楽だからという理由で手話クラブを選んだ、カルマの非常に高い妹なんだ。

でも入ってからは、ちょっと真面目に勉強してたっぽいけどね

優しい妹は「やだ、子供二人もいるし、めんどくさい」

・・・さすが俺の妹!!

子供のオシメ変えたりしてやった恩を!ってのは置いといて

手話の本だけ借りてきた。

そして手話の本を見て勉強をちょっとずつスタートさせたんだ。

めんどくさい!といいつつ、彼女の事が気になり始めてたんだよね(かーわーいーいー)

そして、彼女との三回目の食事の日に本を見せて

手話を教えてくれんかい?って言ったんだ。

彼女は目をキラッキラさせてね、教える!とipadに打ち込んでくれた

それから、まめに会うようになって手話を少しずつ教えてもらってた

語学の勉強みたいに、伝わるってのが楽しくて最大の鬼門「めんどくさい病」も発病しなくなってた

彼女と出会って約一ヶ月、手話も教えてもらって

筆談が少しずつ減って言ってね

ほぼ毎日、仕事終わってから会うようになったんだ

この時点で、俺は彼女に惚れてた

そして彼女に告白したんだ

もちろん手話でね

結果は・・・ダメだった。

理由は聞いたけど、なかなか教えてくれず

メールでいい?って言われたから渋々OKしたんだ

理由は、せっかくいい関係なのに付き合ったら壊れてしまうかもしれない。

私は耳が聴こえないから、付き合うのは本当に大変

安易に付き合ったら、絶対苦労するって・・・

出会って一ヶ月だけど、そりゃ最初はめんどくさかったけど

彼女をどんな人か分かっていくうちに、そんなこと問題じゃなくなったし。

分かりやすく言えば、ルフィがチョッパーを誘った時のように

うるせえ!!!だよ・・・

そしたら彼女は泣きまくってね。

一緒に挑戦してくれることになったんだ。



それからは手話を勉強して、普通のカップルのようにデートしたりしてた

そして、また一つ大問題が発生した・・・



問題は相手の親なんだ

俺に会うなり、別れろ!!だしさ

そんな簡単に付き合うんじゃないとか怒るし。

もう俺、失禁寸前です。

結婚を考えてない相手と付き合っても意味ないだろう!みたいな感じで言われるし。

正直、ちょっと凹んだ。

結婚を考えるには知り合ってから日も浅いし

それでも、彼女とは仲良くやってたんだ。

でも、一人でいる時に悩みまくってた

友達に相談したり、gizmodeみたりして、どうしたらいいかを考えててね

それでも、どうしたらいいか分からなくてね

彼女も俺も本気で好きなのに・・・

そんな安易に聾唖者と付き合えませんよ。

俺も相手も苦労するのは目に見えてるしね。

そして、俺も彼女も口には出さないけど不安なまま毎日を過ごしてて

彼女曰く、俺は正直者だと、それは相手を傷つけることもあるかもしれないけど

私みたいな病気で耳が聞こえない人にとっては、すごく嬉しいって

耳が聞こえないから不便なことは多い、時々めんどくさい顔するけど

それでも根っこの部分では、ちゃんと大切にしてくれるって言ってくれてね

それ聞いて、切れてしまったんです。

もう相手の親の言いなりになんかなりたくないと

なんで俺達は本気で付き合ってるのに、そこまで言われなきゃならんのかと!





そこで俺と彼女で待ち合わせして実家に行きました。;





母親が迎えてくれたんだけど、母親はすごい感じがよいんだよね

ニコニコして寒かったでしょーなんて言ってくれて優しいのだ

そして問題の父親はリビングで「でん!!」と座ってた

勿論表情は険しいっす。

そして、俺から会話スタート

俺「今日はですね・・・」

父親「ますは私から話させてもらおう」

・・・出鼻くじかれた!!

そして父親のターン

娘を30年間、苦労して育ててきた

耳が聴こえないのは、君が思ってるより大変だと

これから一生、それを我慢して生活ができるのか?と言われた

俺は彼女を交えて話したかったんだ

だから、できるだけ手話を使って親父さんに話したんだけど

正直、今の時点で結婚をいつするかってのは分からない

これから先、別れる可能性もあるかもしれない。

でも、それは二人の気持ちであって、耳が聞こえないのは関係ないって伝えた

俺、正直に言い過ぎたかな・・・

そしたら、やっぱり怒られた

そんだけの覚悟で娘と付き合う気なのかと

それで別れたら娘がかわいそうじゃないかと

でも、俺は正直その気持以外なかったんだよね

耳が聴こえない、喋れないのって今の俺には彼女の特徴としか思ってないし

めんどくせえって思ってたこともあるけど、本当に今は関係ないし・・・ってな事を言ったと思う

あんまり覚えてねえw

やっぱり親父は怒ってるんだ

それだけ娘が可愛いって事なのは分かってるんだけどね

そして俺がシュンとしてたら、母親のギアがセカンドになった

矛先は親父にだった。

俺さんは、この前会った時から耳が聴こえないけどなんて一回も言ってないのに

父親はなんで何回も言うの?

耳が聴こえないのを気にしてるのは、父親だけじゃないの?

ってな事をぐわーっと言いまくってた

それでも、好きだけじゃやっていけないと言い張る父親

そして、俺のギアもセカンドへ

じゃあ、どうしろって事ですか?

俺が無職で貯金もない浮気しまくる男なら、言われまくっても納得します。

でも仕事もしてるし、収入だって普通にあるし、浮気もしてないし、本気で大切に思ってます

あとは俺が娘さんを思う気持ちだけじゃないんですか?

って一息に言ってやった。

俺だって我慢の限界でい!!!

俺と母親に言われて、ちょっとたじろぐ父親

ここまで沈黙が多くて、かなり時間が立ってたんだ

ぶっちゃけ、若干疲れた・・・

そこに今まで沈黙を保っていた娘も参加

手話が早すぎて、全部は分からなかったから後から聞いた話も加えます。

娘が言ってたのは

俺の手話を見て何も思わないのか?

初めて手話を覚えてから、まだ一ヶ月ぐらいなのに、こんなに喋れる。

どれだけ大変なことかお父さんなら分かるでしょ?と

それが私に対する気持ちの証明にならないの?

私は結婚するなら偽善者とは結婚したくない、正直に結婚は分からないと言ってくれる人としたい


こんな事を言ってたらしい


言ってる内容も嬉しかったんだけどね

それよりも、彼女が喋ってる姿を見てね・・・ウルっと来たぜ

彼女は耳が聞こえないから喋れない

勿論訓練である程度の発音はできるんだけど、絶対に言わないんだ

それが彼女の最大のコンプレックスだからね

でも、声を出しながら、泣きながら父親に言う姿を見てさ

俺も両親もメソメソしちまってさ・・・

そして親父城を攻め落とすことができた。

娘が声を出すのを本当に久しぶりに聞いたと

俺を試す意味もあって強くいってた部分もあるけど

本当に大変だけど、後悔しないかい?って言われた。

勿論、そこは男らしく言ってやったさ

分かりません!



でも、心から幸せにしたいなと思ってます!って言っといた。



そこで初めて親父に頭を下げられたよ

「よろしくお願いします。」ってね

すっげーーー重いな

これは変な事できないって、大切にしないといかんなって思った。

そして一緒に飯くって色々と質問攻撃を食らったけど、まあなんとか仲良くなれそうだよ

ご飯のおかわりいる?とかお茶を入れてくれる娘を見て

ママさんが「立派に女に育ってくれたんだね」って言ってたのが心に染みた

俺がいないと、余り手伝わないらしいww

そして帰り際

両親に挨拶して、彼女に見送ってもらったんだけどね

初めて声に出して「好きです」って言われたよ

ぶっちゃけ「ういえう」みたいな発音だったけど

俺にはしっかり聞こえたw

たまらんくなって唇で波紋を伝えたら、奥でママさんが見てた

「あらあら」なんて言われたよ

市原悦子か!



そして今に至ります。

本当はもっと色々あった2ヶ月だけど、かなりはしょったなー

それでもスレ立ててよかったです。

彼女に対する気持ちを自分で確認できました。

これからも色々あるんだろうけど、まあ意志の疎通だけはしっかりやって

大切にしてやろうと思います。

応援してくれた方、見ず知らずの俺なんかに、ありがとうございました。

もう、皆と友達になりたいぐらいだぜ!

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